女性 37歳 160cm 49kg
◆症状の経過◆
17歳頃から月経時の下腹部痛が強く、毎回鎮痛薬を服用していた。19歳時、婦人科検査で子宮内膜症と診断された。以後定期的に検査を受けていたが子宮内膜症は改善せず、20歳代後半には子宮腺筋症と左右卵巣のう腫(約4cm)を指摘された。鎮痛薬を服用しても月経時痛は強くなる一方で、30歳を過ぎた頃からは月経終了後も痛みが続き不正出血が時々見られるようになった。また、常に下半身全体に冷えを感じ、冬場は湯たんぽを1日中抱いていることもあった。鍼治療や漢方薬服用を始めた時に、知人に光線治療の併用を勧められ35歳時に当付属診療所を受診した。
◆光線治療◆
◆治療の経過◆
初回治療後、身体が温まり気分良く帰宅した。通院治療3回後、光線治療器を自宅に用意して毎日の自宅治療と当所への月1回の通院治療を継続した。2カ月後、月経後の不正出血が無くなり、排卵時に見られた帯下がなくなった。5カ月後、体の冷えが和らぎ安定しなかった基礎体温が二相性になってきた。9カ月後、右卵巣のう腫が縮小していると婦人科で言われた。まだ月経痛はあるが、よく使用していた強い座薬の鎮痛剤は使わなくても済むようになった。2年後、毎日の光線治療と婦人科で処方された低用量ピルの服用を開始して月経痛はさらに改善し、月経に対する恐怖心が解消した。定期検査では子宮に変化はないが、左右卵巣のう腫は消失していると診断された。
平成25年8月1日発行 機関紙「光線研究」より