女性 48歳 156cm 56kg
◆症状の経過
子供の頃から顔面部、頚部、肘関節部を中心にアトピー性皮膚炎があり、年に数回全身に赤みと強い痒みが1カ月以上続いた。症状が強く出ると肩こりもひどくなった。夫の友人が光線治療でアトピー性皮膚炎が良くなったと言うのを聞き当付属診療所を受診した。
◆光線治療
◆治療の経過
自宅に治療器を用意し治療を始めた。1日2回照射し1週間後、治療後の痒み、肩こりは治まったが、睡眠中に全身が猛烈に痒くなるようになった。治療回数を減らして1日1回とした。保湿剤を塗りながら光線を照射して、腫れ、滲出液は引いてきたが乾燥が強くなった。皮膚炎疾患部への直接照射は反応が出るため、しばらく下半身のみ照射した。4カ月後には色素沈着も薄くなり皮膚はきれいになってきた。その後は疲れると皮膚炎症状が多少悪化することがみられたが、そのたびに光線照射により改善していた。治療10年後の現在、アトピー性皮膚炎の再発はほとんど見られない。
平成28年6月1日発行 機関紙「光線研究」より